【旅行記】香川3日目(直島)【2023】
高松港から行く、ひとつめの島は直島。
前回の記事はこちらから。
高松港
直島はアートの島として有名だ。いつかの台風で海に流されてしまった草間彌生のかぼちゃなどが置いてある。
アクセスも簡単で、高松港からはフェリーで約1時間、高速船で約30分ほどで行けるお手軽な島だ。実は岡山県の方が近くので、宇野港からならフェリーでも高速船でも20分あれば着くし安い。
始発便だったのと雨だったせいで高速船に乗る人は少なかった。
直島
宮浦港
始発便で来ると、バスの時間まで2時間くらい空くバグ。
周囲を散策して暇をつぶすことにした。港には船の待合所も兼ねたお土産、軽食売り場ががあった。屋外オブジェもあり、ここだけでも楽しめる。
バスの時間まで待てなくなり、開店したてほやほやのレンタサイクル店に飛び込んだ。雨の中、自転車を借りようとする人は他にいなかったため、すんなりと借りることができた。あと数時間で雨がやむ予報なのだが…
出発した瞬間土砂降りになり、全身びしょ濡れに。ここから上り坂が続くというのにどうして。
とりあえず屋根のある場所を見つけられたので休憩。雨はしんどいけれど同じように自転車に乗っている人は誰ひとりいなかったので、道が空いているのはラッキーだ。
雨宿りしていると突然猫の鳴き声が聞こえてびっくりした。脚にくっついてきてかわいい。
猫と遊んでいたらいつの間にか雨が上がっていた。
この島に来た目的の地中美術館の開館まではまだ時間が空いているので、もう少し島の探索を続ける。
黄色のかぼちゃ
アップダウンが激しい道をなんとか走りきった先は海だ。
朝一で来たつもりだったのだが、かぼちゃと記念撮影をする人がすでに数人並んでいた。
近くに宿泊施設があるようで、そこの宿泊客らしき人が散歩をしていた。このあたりで美術館の開館時間が近づいてきたので、再びアップダウンの激しい道を戻る。電動にしていてよかった。
地中美術館
「建築については、人間の心や精神の大切なところが表には出ないように、外から見えないものにしたい」
施主 福武總一郎(ベネッセアートサイト直島代表)
地中美術館はその名の通り地中にある美術館だ。
施主である福武總一郎氏が建築家 安藤忠雄氏に依頼したもので、上記の引用の想いや、瀬戸内の綺麗な景観を守るために建物が地下に作られたという。
地下にあるといっても自然光を多く取り入れているため明るく開放的だ。天候や時間帯によっても作品の見え方が変わるのが特徴で、安藤忠雄建築らしく、打ちっ放しコンクリート満載なのも楽しい。
この美術館は完全予約制で、入る時間も決められているので注意。
中は基本撮影禁止だが、一部は撮影可能だったのでその写真を載せていく。ただ、少しでも興味がある人は他人の感想などを見ずに実際に行ってほしい。
一部作品のネタバレをしているので、この章は見ずに飛ばしてください。
浮球工房までジャンプ
入り口方面を見る。曇っていたせいでぼんやりと白い光が差していた。これは確かに晴れた日、雨の日でだいぶ雰囲気が変わるだろう。
ここから撮影禁止エリアの館内に入っていく。館内にはクロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの3名の作品だけが展示されている。恥ずかしながらモネ以外は聞いたことがなかったのだが、実際に見たなかだとジェームズ・タレルの作品が一番グッときた。
「オープン・フィールド」ジェームズ・タレル ※ネタバレ
いわゆるインスタレーションで、一度に体験できる人数10人いかないほど。
案内されたのは引用の画像の通りの薄暗い部屋。壁には青いスクリーンが映し出されている。それにつながるように数段の階段があるだけだった。
「ここからはスタッフの指示に従ってください」とアナウンスがあり、まず階段の前に並ぶように言われる。次に「階段を登ってください」と。階段の最上部に着くと「一歩前に進んでください」「もっと前に」
もうこれ以上進めない。けれどスタッフは前に前にと指示している。恐る恐るスクリーンに手を伸ばすと、手はそのまま青いスクリーンの中に入った。
ずっと壁に映し出された映像だと思っていたものは、空間への入り口だったのだ。
100人は入るんじゃないかと思うほど中は広く、ぬるかった。青や緑、ピンクのゆっくりと変化する淡い光に包まれて現実味がない。ずっとふわふわしていて遠近感もない。この空間がどこまでも続いているようで、感覚があやふやだった。
この時の衝撃がいまだに忘れられない。
充分に展示を堪能して次の場所へ向かう。
浮球工房
出入り自由なブイアート作品を展示している家だ。単純にかわいいのでおすすめ。
I♡湯
実はびしょ濡れのまま島を動き回っていたので、高松に戻る前に銭湯に寄りたかった。
もちろん銭湯もアートの一種なのですごい。
銭湯が開くまでうろうろしていると、スピーカーで音楽を流しながら歩いていた島民のお兄さんに話しかけられた。
「俺のおすすめ教えてあげるよ」と言われ見せてくれたのがこれだ。
お兄さん何者?
この銭湯の中をざっくり説明すると大きな象の像+すけべイス+湯船の底に春画が描かれている銭湯だった。あとBGMがジャングルみたいで、時折低く鳴り響くなにかの鳴き声が聞こえていた。意外とゆっくりくつろげる。
中の詳細は撮れないので、気になる人は公式を見てください。
宮浦港
銭湯でさっぱりしたところで、船を待つついでのおやつタイム。
帰りに一気に晴れてきた。疲れた体に船のエンジン音と潮風が心地いい。
うとうとしてるうちに高松港に着いていた。
夕飯
どう考えてもカレーの気分だった。なるべくならスパイスカレーがいい。
血眼になってお店を探すと近くに「spice U up」という新しめのカレー屋さんがあったので向かう。
バニラにクリームチーズなど複数のチーズを混ぜ、はちみつと黒胡椒をかけたもの。このチーズアイスがめちゃくちゃおいしかった。チーズも濃厚で思い出すだけでたまらん。
高松散策
見たい建物があるので、腹ごなしに散歩をする。
あまり人気がない夜の地下広場でこれをみた時の気持ちといったら。
百十四銀行
お目当のひとつ。緑がかって見える部分は緑青のブロンズだそうだ。なんて大胆な…
香川県庁
こちらもお目当のひとつだ。丹下健三建築。
圧倒的な存在感でかっこいい。
ことでん
「ことでんに乗ってみたい気持ち」と「IruCaを使いたい気持ち」が最高潮になり、一駅(瓦町駅〜高松築港駅)だけ乗ってみることにした。
ことちゃんはとってもかわいいねぇ…
乗車時間は5分ほど。ガラガラでよかった。ことでん的にはよくないのだけれど…
高松港(夜)
ついでに夜の高松港を散策する。
歩き疲れてもう動けないレベルまで散歩をしていた。
明日も朝から島に行く予定なのでしっかり休まねばいけない。おやすみなさい。
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