【旅行記】長崎3日目(池島)【2016】
長崎旅行の3日目。
長崎3日目
池島
池島行きの船に乗るために今日も早起き。ホテルの朝食を食べて港に向かった。
自分以外に乗客がいたか思い出せない。いても片手で数えられるくらいだったと思う。多分。
1時間ほど、緩やかな波に揺られる船旅だった。
海を眺めたり、うとうとしているうちに池島に到着している。小型なこともあって、さすがに昨日乗った軍艦島ツアーの船よりは揺れた。苦手な人は酔い止めがあるといいかも。
ちなみに、佐世保から池島行きの船は1日2便しかないので注意。車があるなら瀬戸港か神浦港から行く方がよさそう。
池島港に到着。
炭鉱見学ができる「長崎さるく」を申し込んでいて、それまで時間があるので軽く島を散策する。
この池島港、火口港みたいな形で不思議に思ってたけど、元々は鏡ヶ池という名前の池だったらしい。
炭鉱開発が進んで、海と繋げて港にしたのだとか。池島という島の名前もこの鏡ヶ池からきている。
池島キャットがお出迎え。島民よりも猫の方が多い。
島民の大半は港近くのこういった団地に住んでいる。
銭湯
ブイアート
炭鉱内に入るトロッコ。あとで乗ります。
炭鉱に続く線路。
船台レール?壊れてる。
炭鉱ツアー
時間になり待ち合わせ場所に集まる。老若男女が入り混じり、思っていたよりも人がいてびっくりした。
注意事項などもろもろの手続きを済ませたあとは、池島炭鉱の歴史や解説映像の上映タイム。その後に昼食が挟まる。
午前コースだと食べられる炭鉱弁当。
本当に見た通りの味がする。
食べ終えたらトロッコに乗って炭鉱内へと向かう。
ドラムカッター。石炭採掘のための機械。
一酸化炭素、メタンガスが発生したときに備えてガスマスクや防護服が置いてあった。
採掘の技術伝承のためベトナムやアジア圏の人たちもここで多く働いていた。
随所にみられるベトナム語はその名残。
シェルターで話を聞いている様子。
色鮮やかなトロッコ。なかなか乗れるものじゃないからかなり嬉しかった。
炭鉱ツアーが終わった後、ガイドのおじさんと喋っていたら「まだそこらじゅうに石炭があるよ」と教えてくれた。
実際に地面を掘り返して、出てきた石炭をくれて喜んでいる図。
散策
この日は一泊する予定だったので、石炭を片手に宿へと向かった。
池島は周囲4Kmのこじんまりとした島ながらも結構高低差がある。宿も坂の上にあるので、体力のない人は島のコミュニティバスがおすすめ。
池島中央会館。島で唯一の宿泊施設。
廊下を見てみると会館そのもの。
部屋はシンプルな和室。テレビ、電源、空調ありで特に困ることはなかった。ただ、アメニティ類は一切ないので注意。
チェックインが完了したので、また散策に出かける。
島で唯一の信号機。島外に出ても困らないようにと学校近くに設置された。
このパイプで水を運んでいたらしい。
埋もれていくアパート。
レンタサイクルを使ったけど、坂が多すぎてきつかったからなくてもいいかもしれない。
猫たちは基本人懐っこく、すぐに寄ってくる。
スナックやバー、お店の跡。
8階建てアパート
池島といえば”これ”みたいなところはある。
8階建てだけどエレベーターがないのが特徴だ。なぜ無いのかというと、島の高低差を利用して4階部分からアクセスできるから純粋な8階扱いにはならないらしい。結構姑息だけど嫌いじゃない。
アパートのすぐ裏は坑道へとつながる。
この先には入浴施設などがあり、専用のツアーに申し込めば行けるんだけど、この時はツアーがやってなくて行けなかった。通常は立ち入り禁止です。
かあちゃんの店
島で唯一の飲食店。
いろんなコメントが壁に描かれている。
なんかアイマス多いですね…
せっかくなので食事が出てくるまでの待ち時間に描きました。
頼んだのはちゃんぽん。具沢山で美味しい。
ひとりでちゃんぽんを食べていると、3人の男性がお店に入ってきて声をかけられた。
一人目は旅行で来た焼酎好きのおじさん。
もうひとりの二人目は島民の方だった。三人目は若い男性で島民ではないが、池島が大好きで頻繁に来ているのだという。
島民の方ともお店のおばちゃんとも仲が良く、この島に住みたいとも言っていた。
(島民の方が言うには、色々な関係で島外の人が住むのは難しいらしい)
廃墟や建物を見に来たことを伝えると「夜にこの人(島民の方)の家で飲むのだけどどうか」と誘われた。「現役の炭鉱アパートを見られるのはレアだよ」とも。
迷うことなく「行きたい」と答える。来てくれると思ってなかったのかめちゃくちゃ喜んでもらえた。
一度荷物を置きに宿に戻り、銭湯に入ってからまた集合することになった。
ビールをご馳走になった。ありがとうございました。
現役の炭鉱アパート
島の上部にあるアパート群。部屋明かりはあまりついていない。
やはり今いる島民は島の下部に住んでいる方が多いらしい。
小さい頃団地に住んでいたことがあるのでこのドアも建物の雰囲気も懐かしい。
室内はリフォームされているようですごく綺麗だった。
間取りは想像する団地の間取りだ。
島の焼酎をいただいた。おつまみまで用意してもらって本当に至れり尽くせり…。
島民の方は、元々炭鉱で働いたそうで、現在はこの島の消防隊員をしているそうだ。
感謝状を貰ったことがある。剣道の段位を持っている。娘さんは九州で警官をやっている。といった話や、島の良い面や悪い面も含めた話を聞くことができた。
飲み会の途中で島民の方と旅行者が腕相撲をし出して、それを見てゲラゲラ笑っていたけれど思い返すと謎で面白い。
宿の前まで戻ってくるとあたりはすでに真っ暗。
星に見られてるみたいだ。
しばらく星を眺めてこの日は就寝。